フィリピン移住という言葉を聞くと、多くの人が「南国」「物価が安い」「のんびりした生活」といったイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし実際に長く住んでみると、理想と現実のギャップに驚くことも少なくありません。
私はフィリピンに10年以上住んでいますが、生活の中で感じたことは「フィリピン移住の成功を決める最大の要素は、人との関わり方」ということでした。
生活費や気候も確かに重要ですが、それ以上に大きいのがフィリピン人とのコミュニケーションや文化の違いです。
この記事では、私がフィリピンで10年生活して分かったリアルな体験をもとに、フィリピン移住のメリットとデメリット、そして現地でうまく生活するコツを紹介したいと思います。
フィリピン移住のメリット|南国生活の魅力
まずはフィリピン移住のメリットから紹介します。
生活費が日本より安い
フィリピン移住を考える人の多くが魅力に感じるのが生活費です。
地域にもよりますが、日本と比較すると家賃や外食費はかなり安く、ローカル食堂であれば日本の数分の一で食事ができます。
特に長期滞在や移住を考える場合、この物価の安さは大きなメリットです。
人がフレンドリーで明るい
フィリピン人はとてもフレンドリーで、初対面でも笑顔で話しかけてくる人が多いです。
日本では隣の人とほとんど会話しないこともありますが、フィリピンでは自然とコミュニケーションが生まれます。
この人の温かさに惹かれてフィリピン移住を決める人も少なくありません。
英語が通じる環境
フィリピンは英語が公用語の一つであり、日常生活でも英語が広く使われています。
そのため、英語を使う環境で生活したい人や、英語学習を目的とする人にとっては非常に魅力的な国です。
セブ島なら都市とリゾートを同時に楽しめる
世界的にリゾート地として有名なセブ島ですが、実はセブ市はマニラに次ぐフィリピン第2の経済都市です。
ショッピングモールや学校、病院、行政機関、オフィスなどがコンパクトに集まっており、生活インフラが整った非常に住みやすいエリアでもあります。
一方で、いわゆる「南国リゾート」のイメージに近いビーチエリアは、隣のマクタン島に集中しています。
セブシティからマクタン島までは車で約30分〜1時間程度とアクセスも良く、平日は都市で便利に生活し、週末はリゾートの豪華ホテルで泊まって、スキューバダイビング等でのアクティビティを体験するという贅沢な暮らしが可能です。
実際、リゾートホテルのデイユースやプライベートビーチも気軽に利用できるため、「海外移住=不便」というイメージを良い意味で裏切ってくれるのがセブ島の大きな魅力です。
日本では高級な生活が現実的になる
フィリピンでは、日本では「贅沢」とされる生活が、現実的な価格で実現できます。
例えば日本であれば高額な家賃が必要なタワーマンションや、プール・ジム付きのコンドミニアムも、セブ島では比較的安い家賃で住むことが可能です。
実際、私も日本では考えられなかったような環境に住むことができ、「生活の質が上がった」と感じる場面が何度もありました。
さらに、リゾートホテルのデイユースやプライベートビーチも気軽に利用できるため、日常の中に“非日常”がある生活を楽しめるのも魅力です。
ただし、物件によっては騒音や設備トラブルなど、日本では考えられない問題もあるため、「安い=快適」とは限らない点には注意が必要です。
フィリピンの「ゆるさ」がストレスを減らしてくれる
フィリピンで生活していて強く感じたのが、「いい意味でのゆるさ」です。
時間に対しておおらかで、待ち合わせが多少遅れても気にしない文化や、日本のような強い同調圧力がないため、人の目を気にしすぎるストレスが大きく減ります。
また、日本では考えられないような融通のきき方もあり、例えば乗り物は停留所以外でも手を挙げれば止まってくれることも珍しくありません。
最初は戸惑うこともありますが、この“ゆるさ”に慣れると、日本の窮屈な環境には戻れないと感じる人も多いです。
フィリピンのゆるい文化や幸福度の感じ方については、下記の記事で詳しく解説しています。
フィリピン人が幸せそうに見える理由|10年住んで分かった価値観の違い
フィリピン移住のデメリット|実際に住んで分かった現実
一方で、フィリピン移住にはデメリットもあります。実際に生活してみないと分からない部分も多いです。
手続きがとにかく遅い
役所や銀行で手続きをする時、日本の感覚で行くと驚くことが多いです。
窓口で説明してもなかなか理解してもらえなかったり、別の窓口へ行くように言われたり、長時間待たされることも珍しくありません。
いわゆる「たらい回し」はフィリピンでは日常的です。
私は、セブ島に滞在していた時、日本から書類をEMS(国際郵便)で送ってもらった時は、半年たっても届かなかったことがありました。追跡すると、セブ中央郵便局で放置されていましたw
注文ミスや確認不足が多い
ファーストフード店で注文した場合でも、商品が間違っていたり、スプーンやソースが入っていないことがよくあります。
そのためテイクアウトの際は、その場で中身を確認するのがフィリピン生活の基本です。
医療体制に不安がある
フィリピンの医療は、日本と比べると不安に感じる場面があります。
・診察が雑に感じることがある
・検査や対応が日本ほど丁寧ではない
・病院によってレベルの差が大きい
特に、日本のような「きめ細かい医療」を期待するとギャップを感じやすいです。
ただし、都市部では日本語対応の病院もあり、外国人向けの医療サービスも整っています。
詳しくは、こちらの記事でリアルな体験をまとめています。
フィリピンの病院システム
インターネット環境が不安定(仕事する人は要注意)
日本では当たり前に使える高速通信ですが、フィリピンでは通信障害や極端に遅い回線に悩まされることが少なくありません。
私はセブ島で約10年間生活していましたが、
・仕事のメールが送れない
・動画が止まる
・Zoomが切れる
といったトラブルは日常茶飯事でした。
特に在宅ワークやビジネス目的で移住する人にとっては、かなり大きなストレスになります。
対策としては、
・複数回線を契約する
・ポケットWi-Fiを併用する
・回線速度が安定しているエリアを選ぶ
などが現実的です。
詳しい対策や現地のネット事情は、こちらの記事で解説しています。
フィリピンでインターネットを使う方法・注意点
待ち合わせが曖昧
フィリピンでは時間に対する感覚が日本とはかなり違います。
待ち合わせをしても「今向かっている」「もうすぐ着く」と言われてから30分以上かかることも珍しくありません。
また地図を正確に読めない人も多く、場所の説明がうまく伝わらないこともよくあります。
フィリピン人の読解力の問題
これは意外に知られていませんが、フィリピンの教育問題は世界的にも指摘されています。
OECDが実施した国際学力調査では、フィリピンは読解力が79カ国中最下位という結果が出ています。
そのため、日本人の感覚で説明すると「なぜ理解できないのか」と驚くことも多いのです。
これは決して個人の能力の問題ではなく、教育環境や社会環境の影響も大きいと言われています。
フィリピン移住を成功させる人の特徴
フィリピン生活を楽しんでいる人には共通点があります。
それは「フィリピン文化に合わせようとする姿勢」です。
例えば
・遅れてもあまり怒らない
・細かいことを気にしない
・現地の人と積極的にコミュニケーションを取る
こうした姿勢の人は、フィリピン生活を楽しんでいることが多いです。
逆に、日本の常識ややり方をそのまま持ち込むとストレスを感じやすくなります。
フィリピン移住で一番大切なこと
私がフィリピン在住10年で感じたことは、フィリピン移住を成功させる一番のポイントは「フィリピン人を理解しようとすること」です。
文化や考え方が違うのは当然です。
その違いを否定するのではなく、「そういう国なんだ」と受け入れることができれば、フィリピン生活はぐっと楽になります。
最初は戸惑うことも多いですが、少しずつ文化を理解し、フィリピンを好きになっていくことで、この国の魅力が見えてくるのではないかと感じている今日この頃です。


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