フィリピンに10年、アメリカやインドにも住んだ筆者が、30か国以上を旅して痛感したこと。それは「日本ほど他人に不寛容で、ストレスの多い国はない」ということでした。
フィリピン在住の日本人の多くが口を揃えて言うのが「日本は他人に厳しすぎる」という言葉。一体、何がそんなに違うのでしょうか?
日本人の「通報文化」に世界が驚愕
日本では、こんな通報が実際に起きています:
- 警察官がコンビニで買い物している→通報
- 消防車がうどん屋に停車している→通報
フィリピン人にこの話をすると、必ず「Why?何が問題なの?」と不思議がられます。
フィリピンでは「他人が何をしようと関係ない」という文化。何があっても明るく楽しく過ごすのがフィリピン流なのです。
フィリピン人が熱中症にならない理由が面白すぎる
年中夏のフィリピンで、熱中症で倒れる人を見たことがありません。
「フィリピン人は特異体質?」
答えは「NO」。実は倒れるまで頑張らないだけなんです(笑)
暑ければ日陰で休む、疲れたら座る。当たり前のことを当たり前にやっているだけ。日本人のように「我慢が美徳」という概念がないんですね。
老人への接し方で見える「国民性の違い」
日本の電車で高齢者が立っていても、多くの人が無視。一方フィリピンでは:
- 乗り物で高齢者を見かけたら、誰かが必ず手を差し伸べる
- スーパーには高齢者専用レジが設置
- 目の不自由な方を見かけたら、自然と誰かがサポート
「世界人助け指数」で判明した衝撃の事実
毎年発表される「World Giving Index(世界人助け指数)」で、日本は142カ国中下から2番目。
一方フィリピンは30位。寄付文化は日本より低いものの、日常的な人助けでは遥かに上位なのです。

フィリピンの映画館が最高に楽しい理由
日本の映画館が嫌いだった筆者が、フィリピンの映画館で感動した理由:
- 時間通りに始まらない(笑)
- 拍手やブーイングが自然発生
- 隣の人との会話もOK
- 気を使わずにリラックスして楽しめる
「静かに見るのが常識」という日本の映画館とは真逆の文化です。
発達障害が世界一多い日本の意外な理由
自閉症・自閉症スペクトラム率の国別ランキング:
- 日本(1位)
- イギリス
- スウェーデン
- デンマーク
- アメリカ
興味深いのは、フィリピンにも同様の特性を持つ人は多いのに、「障害」として診断・分類されないこと。
日本のように「普通」の枠にはめようとせず、個性として受け入れる文化があるのです。
日本の同調圧力は歴史的産物
日本の同調圧力の根源は「村八分」文化。共同体から排除される恐怖が、現代でも「世間体」や「他人の目」を過剰に気にする文化として残っています。
フィリピンでは個人の自由を尊重する文化が強く、他人の行動をあまり気にしません。
職場環境の「ゆるさ」も別次元
日本では些細なことでもセクハラ問題になりがちですが、フィリピンでは:
- 適度なスキンシップは普通
- 女性にお茶汲みを頼むのも自然
- 外見重視の採用も公然と行われている
良い悪いは別として、日本ほど神経質ではないのは確かです。
インフラの「ゆるさ」も桁違い
フィリピンの街を歩いていると、こんな光景に出会います:
- 助手席のドアがないジプニー
- 片側のドアが開かないトラック
- 車検制度がゆるいため、様々な「個性的」な車両が運行
日本では考えられない光景ですが、それでも何となく回っているのがフィリピンなのです。
政治家のレベルが示す国民性の違い
日本の政治家:国会で居眠り、学級会レベルの議論
フィリピンの政治家(マニー・パッキャオの例):
「リーダーは常に最前線に立つべきだ」
「私は国民のためなら、死をおそれない」
「政治家は選挙の時だけ大金を使うのではなく、こういう時に使うべきだ」
パッキャオ自身、コロナ対策でマスク70万枚と検温器5万個を私費で寄付しました。
まとめ:幸せの定義が根本的に違う
日本:経済的に豊かだが、ストレス社会で他人に不寛容
フィリピン:経済的には発展途上だが、人間関係が温かく、個人の自由を尊重
どちらが本当の「豊かさ」なのでしょうか?
10年間フィリピンで暮らして感じたのは、お金よりも人間関係、効率よりも心の余裕の大切さでした。
完璧を求めすぎる日本社会に疲れた方は、フィリピンの「ゆるさ」から学べることがあるかもしれません。
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