フィリピンは物価が安く、温暖な気候のため「移住したい国」として日本人に人気があります。
しかし実際に住んでみると、日本とは大きく違う部分も多く「フィリピン移住を後悔した」という声も少なくありません。
私は約10年前にセブ島へ来て以来、仕事や生活を通じてフィリピンに関わり、セブ島生活を約10年経験しました。
観光や短期留学では見えないリアルな生活を体験してきましたので、この記事では
・フィリピン移住のメリット
・フィリピン移住のデメリット
・フィリピンの治安
・日本の老後生活との比較
について、実体験をもとに解説します。
フィリピン移住は本当に後悔するのか?
結論から言うと、フィリピン移住は「向いている人」と「向いていない人」がはっきり分かれます。
日本の生活に疲れた人にとっては楽園のように感じることもありますが、日本の生活環境に慣れている人にとってはストレスが多い国でもあります。
実際に長く住んでいる日本人の中でも
・フィリピンが大好きな人
・数年で日本へ帰る人
に分かれています。
フィリピン移住のメリット
まずはフィリピン生活の良い点から紹介します。
① 明るいフィリピン人が多い
フィリピン人はとにかく明るい性格の人が多く、日本人と比べて細かいことを気にしません。
日本では仕事や人間関係でストレスを感じることが多いですが、フィリピンでは
「なんとかなる」
という感覚で生活している人が多く、一緒にいるとこちらも気持ちが楽になることがあります。
② 家族や子供を大切にする文化
フィリピンでは家族を非常に大切にします。
バスやジプニーなどの乗り物では、お年寄りが乗ってくると自然に席を譲る光景をよく見かけます。
また子供に対しても寛容で、日本では迷惑に感じられるような泣き声でも嫌な顔をする人はほとんどいません。
③ フィリピン女性が魅力的
好みの問題はありますが、フィリピンに魅力を感じた日本人男性の多くはフィリピーナとの出会いがきっかけです。
フィリピンはスペイン統治やアメリカ統治の歴史があるため、様々な血統が混ざっており地域によって顔立ちも大きく違います。
セブ島周辺には美人が多い地域もあります。
フィリピン移住のデメリット
一方で、長く住むほど見えてくる問題も多くあります。
① 時間や仕事にとても適当
フィリピンでは日本のようなサービス品質を期待してはいけません。
スーパーでは賞味期限切れの商品が並んでいることもありますし、店員に質問しても適当に答えられることも多いです。
日本のような丁寧なサービスに慣れている人はかなりストレスを感じるでしょう。
② 環境問題(大気汚染)
セブ島の都市部では排気ガスや工事の粉塵などが多く、空気環境はあまり良くありません。
実際、セブの病院で働いていたときには、アレルギーや呼吸器の問題を抱える日本人を多く見てきました。
③ 騒音問題
フィリピンでは騒音に対する感覚が日本とは大きく違います。
コンドミニアムでは
・夜中のパーティー
・大音量の音楽
・隣の部屋の騒音
などがよく起きます。
私自身ここ数年で5件以上のコンドミニアムに住みましたが、騒音問題はどこでもありました。
④ 医療レベル
医療設備が整っている病院もありますが、日本と比べると医療レベルには差があります。
また医師の態度が高圧的な場合もあり
「不満があるなら他の病院に行け」
と言われることもあります。
⑤ インフラが弱い
フィリピンでは停電や断水が今でも頻繁に起きます。
特に停電は生活に大きな影響があります。
フィリピンは一年中暑いため、停電するとエアコンが使えなくなり非常に厳しい環境になります。
データで見るフィリピンの治安
観光地として人気のフィリピンですが、治安は日本ほど良くありません。
犯罪指数データでは、マニラは東南アジアでも犯罪率が高い都市として挙げられており、セブ市も犯罪指数約51と比較的高い都市に含まれています。参考:Numbeo Crime Index
また近年は犯罪件数は減少傾向にあるという報告もありますが、それでも注意が必要です。
実際、セブ島では
・スリ
・強盗
・詐欺
などの犯罪は日常的に起きています。
特に短期留学の日本人がスリ被害に遭うケースはよく聞きます。
フィリピンで起きた日本人事件についてはこちらの記事でも解説しています。
フィリピン移住と日本の老後生活はどちらが良い?
フィリピン移住を考える人の多くは
「老後は海外で暮らしたい」
という理由です。
確かにフィリピンは
・物価が安い
・暖かい気候
・英語が通じる
などメリットがあります。
しかし
・医療
・治安
・インフラ
などの面では日本の方が圧倒的に安心です。
フィリピン移住が向いている人
・日本社会が窮屈に感じる人
・大雑把な性格の人
・海外文化を楽しめる人
フィリピン移住をおすすめしない人
・日本のサービスレベルを求める人
・神経質な人
・医療に不安がある人
フィリピン移住で後悔する日本人の共通点
フィリピンは物価が安く温暖な気候のため、日本人の移住先として人気があります。しかし実際に移住した人の中には「思っていた生活と違った」と後悔するケースも少なくありません。セブ島に長く関わってきた経験から感じる、フィリピン移住で後悔する日本人の共通点を紹介します。
1. 日本と同じ生活環境を期待してしまう
フィリピンは日本と比べるとインフラや公共サービスのレベルが低く、停電や断水、インターネットの不安定さなどは日常的に起こります。また、役所の手続きや仕事の進み方も日本ほど効率的ではありません。
日本と同じ感覚で生活を期待してしまうと、小さなトラブルの連続にストレスを感じてしまい「移住しなければよかった」と感じる人も多いのです。
2. フィリピンの文化や価値観を理解していない
フィリピンは日本とは文化や価値観が大きく異なります。時間に対する感覚がゆるく、約束の時間に遅れることも珍しくありません。また、仕事でも「とりあえず終わらせる」という感覚が強く、日本のような完璧さを求める文化ではありません。
このような文化の違いを理解せずに移住すると、日常生活の中でストレスを感じやすくなります。逆に「そういう国だ」と受け入れられる人は、フィリピン生活を比較的楽しめる傾向があります。
3. 治安や医療など生活リスクを軽く考えている
フィリピンは東南アジアの中でも犯罪が比較的多い国で、スリや強盗などの被害も珍しくありません。また、医療レベルや病院の設備も日本と比べると差があります。
短期旅行では感じにくい部分ですが、長期で生活するとなると治安や医療環境の問題は大きなストレスになることがあります。
4. 「物価が安い」という理由だけで移住する
フィリピン移住の理由としてよく聞くのが「日本より生活費が安い」というものです。確かに家賃や人件費は日本より安い場合が多いですが、外国人が安全に生活できる地域やコンドミニアムはそれほど安くありません。
また、日本食や輸入品を購入すると日本と同じか、それ以上の価格になることもあります。そのため「思ったほど安くない」と感じてしまう人も多いのです。
5. フィリピン生活を楽しめる性格ではない
フィリピンでの生活は、日本のようにすべてが整った環境ではありません。トラブルや予想外の出来事も多く、ある程度大雑把な性格でないとストレスを感じやすい環境です。
実際に長く生活している日本人の多くは、細かいことを気にしないタイプの人が多いように感じます。逆に、日本のような秩序や効率性を重視する人ほどフィリピン生活にストレスを感じ、移住を後悔してしまう傾向があります。
フィリピン移住に失敗して帰国した日本人の例
フィリピン移住に憧れてセブ島に来たものの、結果的に日本へ帰国してしまう日本人も少なくありません。実際に私がセブ島の病院で働いていた時にも、体調や生活環境の問題で移住を断念した方を何人も見てきました。
例えば、持病を持っている方の場合です。フィリピン料理は味付けが濃く、塩分や油分が多い料理が多いため、高血圧や糖尿病などの持病を抱えている方には負担が大きくなりがちです。その結果、体調を崩してしまい、日本の医療環境を求めて帰国するケースもありました。
また、喘息を持っている方の場合は大気汚染の問題もあります。セブ市内ではジプニーやバイクなどの排気ガスが多く、空気環境が日本ほど良くありません。実際に大気汚染の影響で体調を崩し、フィリピン移住をあきらめて帰国した日本人もいました。
このように、フィリピン移住は誰にでも向いているわけではありません。特に持病がある方や環境の変化に弱い方は、移住前に生活環境や医療体制について十分に調べておくことが大切です。
まとめ
フィリピン移住は人によっては楽園にもなりますが、人によってはストレスの多い生活になります。
私自身も最初の2〜3年は楽しいことの方が多く感じましたが、長く住むほど様々な問題が見えてきました。
ただ、日本とはまったく違う文化の中で生活する経験は非常に刺激的でもあります。
フィリピン移住を考えている方は、短期滞在などで実際の生活を体験してから判断することをおすすめします。

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