フィリピンと日本で子育て
私の娘は、海外(フィリピン・セブ島)で働いていた時に生まれました。
そして、生まれた赤ちゃんの時から3歳までフィリピンで子育てをして、日本に戻って来て(日本でも3年)、現在日本の幼稚園に通っております。
私の経験から、フィリピンや海外の子育と日本の子育ての違い、比較やメリット等を共有したいと思います。
フィリピンで子育てして良かった点
まずフィリピンで感じたのは、フィリピン人は日本と比べて子供を大事にしている事です。
私は子供を乳母車に乗せて買い物に行くことが多かったのですが、乳母車とカートと両方を押すのは難しい時があるのですが、そんな時はいつもまわりの人が助けてくれます。(たまに、レジを通れない時があるのですが、そんな時はレジ台を移動させて通してくれます)
また、子供にはひじょうに寛大です。子供が泣き叫んでもここでは誰一人嫌な顔はしません。(日本では電車の中で子供が泣くと、大勢の人が嫌な顔をします)
私の娘が1歳ほどの時、モールの中や喫茶店の中を歩き回ったり、泣いたりしていましたが、嫌な顔をするフィリピン人は皆無でみんなあやしに来てくれたり、お節介なフィリピン人は子供が喜ぶ方法をよく教えてくれました。
幼稚園や小学校も様子が違いました。フィリピンの小学校に通う従妹を送迎した時期があったのですが、フィリピンの小学生たちは日本の小学生に比べて遥かに明るく、楽しそうに生活を送っております。
規則等も適当なので、伸び伸び育ってます。
いじめも遥かに少ないと感じました。フィリピンではいじめは放置されません。いじめる側が悪、いじめる側が恥、そういった考えがあるので、いじめが少ないのでしょう。
フィリピンで子育てをしたくない理由
いいところもあれば、当然悪い部分もあります。
中でも、医療水準の低さや環境問題(大気汚染や病原菌)が深刻で、子供の死亡率が高いフィリピンでは子育てに適していないと感じました。(フィリピンは幼児死亡率が非常に高く、一歳の誕生日を盛大に祝います)
環境についてですが、セブ島も大気汚染がひどいので、駐在員の方のお子様の何人かは喘息になられました。
あと、害虫がひじょうに多いので、子供たちは大変だと思います。ゴキブリ、蚊、ムカデ、ダニ、トコジラミ等が多いので、敏感な子供はアレルギーで悩まされると思います。
ホテルやタワーマンションンでも、害虫は多かったです。
そして、フィリピンは日本とは違って一人で小学校に行かせることはできません。理由は、誘拐が多いからです。中国系の子供がよく狙われるようで、身代金の相場は30万円~50万円ほどとも言われております。
あと、のびのびとした風潮は学校や勉強にもしみついておりますので、大学生でも学力はひどいレベルです。
私は、セブ島一の大学(サンカルロス大学)で半年間英語を含めた科目を学びましたが、フィリピン人大学生達は読解力は乏しかったです。(そのセブ一の大学を出て就職しても月給が当時3万円ほどでした。衝撃でした)
日本の育児支援制度
日本の子育てで良い所は、育児休暇制度があることです。たとえば、以下の支援があるのです。
・育休期間中は、給料の3分の2相当の給付金が出る(雇用保険から出ます)
・社会保険料全額免除
加えて、子供が病気になって病院やクリニックに行った時の助成制度もとても助かります。
私の住んでいる市では、医療機関で受診した際に、医療機関の窓口で負担する保険診療分の助成があり、簡単に言いますと1回500円で済むのです。
フィリピンでは、そんな制度はないので、少なくても1回数千円払っておりました。(なんでもかんでも入院させられますので、1月に10万円ほど行くこともありました)
そして、児童手当もうれしいですよね。
日本での子育てのデメリット
日本での子育ての欠点は、とにかく窮屈すぎてストレスが多いことと感じております。
電車に乗った時は行儀をきちんとさせないといけないし、騒いでもいけません。(フィリピンでは子供が誰も気にしません)
子供たちもストレスが多いでしょう。というのも、日本の幼稚園、小学校は規則が多く、世界一不自由と言われております。ちなみに、ユニセフ協会が発表した子供の精神的幸福度は、日本は38カ国中37位でした。
フィリピンで絶対におすすめできないこと
最後に、フィリピンで絶対におすすめできないことを共有したいと思います。
それは、フィリピンの病院での出産です。
薦めらない理由は、「帝王切開が多い」「外国人や外国人夫の場合、特に帝王切開が多い」のです。
私の周りの日本人夫をもつフィリピン人の大半は帝王切開なのでした。
・少し難しいとすぐに諦めて帝王切開をする(フィリピン人はすぐに諦めます。頑張りません)
・定かではありませんが、多くの人が言うのは帝王切開の場合は出産費用を多く取れるから
私はセブ島の病院で働いていたので、家内の出産の時は、親しくしている産婦人科医に、「やむをえない場合を除いて、絶対に帝王切開はやめてね」と何回もお願いしたものです。(私は、かなり信頼のできる産婦人科医がいたので躊躇なくセブ島での出産を選びました)
娘は6歳になりましたが、無事に出産できたことを産婦人科医に感謝している今日この頃です。
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