私は10年間、フィリピンやインド等の日系企業で現地採用として働きました。しかし、そこで待っていたのは「想像を絶するブラック労働環境」と「駐在員との圧倒的な待遇格差」でした。
この記事では、東南アジアの日系企業(特に現地採用)のブラックな実態と、転職エージェント経由で入社した場合との待遇差を、私の実体験をもとに赤裸々にお伝えします。
「東南アジア 日系企業 ブラック」「東南アジア 現地採用 失敗」「海外就職 帰国したい」――そんなキーワードで検索してきたあなたに、必ず役立つ情報をお届けします。
目次
- 私が東南アジアの日系企業で経験した地獄
- 現地採用と駐在員・エージェント経由の待遇格差
- ベトナムの日系企業(現地採用)のブラック実態
- タイの日系企業(現地採用)のブラック実態
- フィリピンの日系企業(現地採用)のブラック実態
- なぜ東南アジアの日系企業にブラック企業が多いのか?
- 東南アジア現地採用で失敗した私が学んだ教訓
- 失敗しない海外転職のための3つのポイント
- おすすめ転職エージェント
- よくある質問
- まとめ
私が東南アジアの日系企業で経験した地獄
2010年、私は「海外で働く」という夢を叶えるため、フィリピン・セブ島の日系企業に現地採用として就職しました。TOEIC900点、語学留学経験もあり、自信満々でした。
しかし、そこで待っていたのは月給10万円、交通費無し、社会保険未加入という劣悪な環境でした。
フィリピンで経験したり、気づいたブラック企業の実態
- 給料10万円:TOEIC900点でも関係なし。生活費を引けば貯金ゼロ
- 労働許可書なし:商用ビザのまま働かされ、不法就労のリスク
- 社会保険未加入:病気になっても医療費は全額自己負担
- サービス残業が多い:日本の文化を踏襲し残業代は一円も出ない
- 有給休暇ゼロ:申請すると「忙しいのに何を言っているんだ」と叱責
- パワハラ日常化:日本人上司から毎日罵倒される
「これが海外で働くということなのか…」――絶望しかありませんでした。
駐在員との圧倒的な格差
同じ会社で働く日本からの駐在員は、以下のような待遇でした。
| 項目 | 現地採用(私) | 駐在員 |
|---|---|---|
| 月給 | 15万円 | 50万円~80万円 |
| 住居 | 自腹(家賃3万円のボロアパート) | 会社負担(プール付き高級コンドミニアム) |
| 帰国費用 | 自腹 | 年2回分会社負担 |
| 健康保険 | 未加入 | 海外旅行保険付帯 |
| 労働時間 | 月80時間残業 | ほぼ定時退社 |
| 休暇 | 有給取得不可 | 有給100%消化 |
同じ会社で、同じ日本人なのに、なぜこんなに違うのか?――理不尽さに打ちのめされました。
現地採用と駐在員・エージェント経由の待遇格差
東南アジアの日系企業では、以下の3つの雇用形態があります。
1. 駐在員(日本から派遣)
- 月給:50万円~100万円
- 住居:会社負担(高級コンドミニアム)
- 帰国費用:年2回会社負担
- 保険:海外旅行保険付帯
- 労働時間:ほぼ定時退社
- 休暇:有給100%消化
2. 転職エージェント経由の現地採用
- 月給:30万円~50万円
- 住居:一部会社負担(または住宅手当支給)
- 帰国費用:年1回会社負担
- 保険:社会保険加入
- 労働時間:残業は事前申請制、残業代支給
- 休暇:有給取得率70%以上
3. 直接現地採用(フリーペーパーや知人紹介)
- 月給:15万円~25万円
- 住居:全額自己負担
- 帰国費用:全額自己負担
- 保険:未加入(違法)
- 労働時間:月80時間以上のサービス残業
- 休暇:有給取得ほぼ不可
同じ「現地採用」でも、転職エージェント経由とそうでない場合では、待遇に天と地ほどの差があります。
ベトナムの日系企業(現地採用)のブラック実態
ベトナムは急速に経済成長しており、日系企業も多数進出しています。しかし、現地採用として働く場合、ブラック企業が非常に多いのが現実です。
ベトナム日系企業のブラック実態
1. 労働許可書を申請しない企業
ベトナムでは、外国人が3ヶ月以上就労する場合、労働許可書の取得が義務です。しかし、多くの日系中小企業は、コスト削減のため、商用ビザや観光ビザのまま働かせます。
- 労働者のリスク:不法就労として国外追放
- 企業のリスク:罰金(しかし取り締まりが甘いため放置)
私の知人は、労働許可書なしで2年間働き、突然入管に摘発され、強制送還されました。しかも、会社は一切責任を取らず、未払いの給料も踏み倒されました。
2. 長時間労働が常態化
ベトナム人スタッフは定時になると速攻で帰宅します。その尻拭いを日本人現地採用が全て引き受ける構造です。
- ベトナム人:定時退社
- 駐在員:18時退社
- 現地採用:22時まで残業(残業代なし)
「日本人なんだから、責任感持って働け」と言われ、月100時間以上のサービス残業が常態化していました。
3. 雇用条件の一方的変更
日本での面接時に「月給30万円、住宅手当あり」と言われて渡航したのに、現地到着後に「業績悪化で月給20万円、住宅手当なし」と一方的に変更されるケースが頻発しています。
しかも、口頭での約束だけで書面がないため、証拠がなく泣き寝入りするしかありません。
4. 家族経営による理不尽な人事
ベトナムの日系中小企業は、社長の家族が経営陣を占めているケースが多いです。社長のベトナム人妻が副社長、その息子が部長――という具合です。
実力や成果ではなく、家族の機嫌次第で人事が決まるため、どれだけ頑張っても評価されません。
- 実力で結果を出しても評価されず
- 家族の友人が優遇される
- 突然クビになる(理由は「気に入らないから」)
5. 社会保険・所得税の未納・虚偽申請
ベトナムでは、従業員の社会保険加入が義務ですが、多くのブラック日系企業は未加入です。また、所得税を虚偽申告し、実際より低い給与額で報告しているケースもあります。
- 病気になっても医療費全額自己負担
- 年金受給権がない
- 将来的に税務調査で問題になるリスク
タイの日系企業(現地採用)のブラック実態
タイ・バンコクは日本人が多く住む街で、日系企業も多数進出しています。しかし、現地採用に対する扱いは劣悪です。
タイ日系企業のブラック実態
1. 家族経営の独裁体制
タイの日系中小企業も、日本人社長のタイ人妻が実権を握っているケースが多いです。副社長として君臨し、気分次第で方針が変わります。
- 朝言ったことが夕方には真逆になる
- 社長は奥さんに逆らえない
- 日本人現地採用は奥さんの言いなり
ある日突然、「今日で終わりです」とクビを宣告され、理由は「副社長の息子の彼女を採用するから」でした。しかも、その週に大型契約を取ったばかりだったのに、です。
2. 営業=夜遊びという文化
タイの日系企業では、「営業とは顧客とゴーゴーバーやコヨーテバーに行くこと」という風潮があります。
- Google広告に数千バーツ使うのは「無駄」
- 顧客と夜遊びに数万バーツ使うのは「必要経費」
マーケティングやデジタル戦略よりも、夜の接待が優先されるという前時代的な営業スタイルが横行しています。
3. 嫉妬による理不尽な評価
現地採用が結果を出すと、先輩や上司が嫉妬します。
- 定時退社で結果を出す現地採用 → 評価されず嫌がらせを受ける
- 22時まで会社にいるだけの先輩 → 「頑張っている」と評価される
「サービス残業をしない=やる気がない」という歪んだ評価基準が蔓延しています。
4. ビザ・労働許可証の書類をくれない
クビになった後、ビザと労働許可証を切るための書類を会社が渡さず、不法滞在状態になるリスクがあります。私の知人も、書類をもらえず、弁護士を雇ってようやく解決しました。
フィリピンの日系企業(現地採用)のブラック実態
フィリピンも日系企業が多数進出していますが、現地採用の扱いは最悪です。
フィリピン日系企業のブラック実態
1. 月給10万円以下の低賃金
フィリピンは物価が安いとはいえ、月給10万円では貯金ゼロです。マニラやセブの家賃は3万円~5万円、食費も月2万円~3万円かかります。
- 手取り8.5万円
- 家賃:3万円
- 食費:2.5万円
- 光熱費・通信費:1.5万円
- その他:1万円
- 残り:0.5万円(病気や緊急時の備えなし)
「海外で働けば給料が上がる」なんて幻想でした。
2. 労働許可書なしの違法就労
フィリピンでも、労働許可書(9g Work Permit)が必須ですが、取得費用をケチる企業が多く、商用ビザのまま働かされます。
- 摘発されれば強制送還
- 再入国禁止の可能性
3. 社会保険未加入
フィリピンではPhilHealth(健康保険)、SSS(社会保障)、Pag-IBIG(住宅積立)の加入が義務ですが、ブラック企業は未加入です。
- 病気になっても医療費全額自己負担
- 年金受給権なし
4. サービス残業月80時間
フィリピンでは残業代1.25倍支給が法律ですが、日系ブラック企業は無視します。
- タイムカードは18時に押させられる
- その後22時まで働く
- 残業代ゼロ
5. パワハラ・人種差別
日本人上司から「フィリピン人はバカだから信用するな」「欧米人は使えない」などの人種差別的発言が日常的に行われています。
→ ベトナム・タイ・フィリピン転職の無料相談はこちら(ベトワーク)
なぜ東南アジアの日系企業にブラック企業が多いのか?
1. 現地の法令への無知(または意図的無視)
日系中小企業の経営者は、現地の労働法を知らないか、知っていても守る気がないケースが多いです。
- 「日本のやり方でやる」という傲慢さ
- 現地法令を調べる努力をしない
- 違法でも「バレなければいい」という意識
2. コスト削減至上主義
労働許可書、社会保険、残業代――これらを「無駄なコスト」と考え、削減しようとします。
- 労働許可書取得費用:約10万円~20万円 → ケチる
- 社会保険料:給与の約20% → 払わない
- 残業代:1.25倍~1.5倍 → 無視する
3. 現地採用を「使い捨て労働力」と見なす
駐在員は「会社の財産」、現地採用は「使い捨ての労働力」という意識が根強くあります。
- 駐在員:手厚く保護
- 現地採用:使い潰してポイ
4. 取り締まりの甘さ
東南アジアでは、労働法違反の取り締まりが甘く、「バレなければOK」という風潮があります。
- 労働許可書なしでも摘発されない(運が悪ければ摘発)
- 社会保険未加入でも罰則なし(実際は違法)
東南アジア現地採用で失敗した私が学んだ教訓
1. 現地採用は「ギャンブル」だった
フリーペーパーや知人紹介での現地採用は、完全にギャンブルでした。当たりを引けばホワイト企業、外れを引けばブラック企業――運次第です。
2. 転職エージェント経由なら失敗しなかった
後から知ったのですが、転職エージェント経由なら、労働許可書・社会保険・残業代などの法令遵守が保証されます。
なぜなら、エージェントはブラック企業を紹介すると評判が落ちるため、事前に企業を厳選しているからです。
3. 「日系企業=安心」は幻想
「日本の会社なら安心だろう」と思っていましたが、むしろ日系企業の方がブラックでした。
- 欧米企業:法令遵守が徹底
- 日系企業(現地採用):法令無視が横行
失敗しない海外転職のための3つのポイント
1. 必ず転職エージェント経由で応募する
フリーペーパーや知人紹介は絶対に避けてください。転職エージェント経由なら、以下が保証されます。
- 労働許可書の取得
- 社会保険加入
- 残業代支給
- 雇用契約書の確認
2. 面接で労働条件を徹底確認
- 労働許可書は取得してくれるか?
- 社会保険は加入するか?
- 残業代は支給されるか?
- 住宅手当はあるか?
- 帰国費用は会社負担か?
これらを書面で確認してください。口約束は信用できません。
3. 口コミサイトで企業評判を確認
- OpenWork
- 転職会議
- Glassdoor(英語)
これらのサイトで、現地採用の口コミを必ず確認してください。
おすすめ転職エージェント
海外転職、特に東南アジアへの転職を考えているなら、信頼できる転職エージェント経由での応募が絶対条件です。ここでは、私がおすすめする2つのエージェントをご紹介します。
1. ベトワーク – ベトナム・タイ・フィリピン専門
ベトワークの特徴:
- 東南アジア、特にベトナム・タイ・フィリピンに特化
- 現地の日系企業、外資系企業の求人を多数保有
- ビザ取得や現地生活のサポートも充実
- 法令遵守企業のみ紹介
- 2022年7月のサービス開始から既に5,000人以上が登録
- 東南アジア現地在住の日本人コンサルタントが丁寧にサポート
こんな人におすすめ:
- 東南アジアで初めて働く方
- 現地の生活情報も含めてサポートしてほしい方
- ベトナム・タイ・フィリピンへの転職を検討している方
2. ロバート・ウォルターズ – グローバル外資系・英語力を活かした転職
ロバート・ウォルターズの特徴:
- 世界31カ国に拠点を持つグローバル人材紹介会社
- 外資系企業・日系グローバル企業の求人に強い
- 英語力を活かした高年収ポジションが豊富
- バイリンガル・ネイティブレベルの英語力を持つ方向けの求人多数
- 東南アジアを含むアジア全域の求人を保有
- ハイクラス転職、管理職ポジションに強い
こんな人におすすめ:
- TOEIC800点以上、またはビジネスレベルの英語力がある方
- 外資系企業・グローバル日系企業で働きたい方
- より高い年収・待遇を目指している方
- シンガポール、香港、東南アジア全域への転職を視野に入れている方
2つのエージェントの使い分け
| 項目 | ベトワーク | ロバート・ウォルターズ |
|---|---|---|
| 対象地域 | ベトナム・タイ・フィリピン中心 | アジア全域(シンガポール・香港含む) |
| 求人の特徴 | 日系企業中心、幅広い業種 | 外資系・グローバル企業中心 |
| 英語力 | TOEIC600点~でもOK | TOEIC800点以上推奨 |
| 年収レンジ | 300万円~600万円 | 500万円~1,000万円以上 |
| サポート | 現地生活サポート充実 | キャリアコンサルティング重視 |
おすすめの活用法:
両方のエージェントに登録し、幅広い選択肢から自分に合った求人を探すのが最も賢い方法です。登録・相談は完全無料なので、まずは両方に相談してみることをおすすめします。
よくある質問
Q1. 東南アジアの日系企業は全部ブラックですか?
いいえ。大手日系企業や転職エージェント経由の求人は、ホワイト企業が多いです。ブラックなのは、中小企業の現地直接採用が多いです。
Q2. 現地採用と駐在員、どちらがいいですか?
駐在員が圧倒的に有利です。ただし、駐在員になるには、日本で正社員として数年働く必要があります。
Q3. 転職エージェント経由と直接応募、どちらがいいですか?
必ず転職エージェント経由にしてください。直接応募はリスクが高すぎます。
Q4. 英語ができなくても大丈夫ですか?
TOEIC600点程度あれば応募できる求人が多数あります。ただし、英語力があるほど待遇は良くなります。ロバート・ウォルターズのようなグローバル企業求人を狙うなら、TOEIC800点以上を目指しましょう。
Q5. 東南アジアから日本に帰国したいです。どうすればいいですか?
すぐに日本の転職エージェントに登録してください。海外経験はプラス評価されます。
まとめ
東南アジアの日系企業(特に現地採用)には、ブラック企業が非常に多いのが現実です。
- 労働許可書なし
- 社会保険未加入
- 月給15万円~25万円の低賃金
- サービス残業月80時間以上
- パワハラ日常化
- 駐在員との圧倒的格差
しかし、転職エージェント経由なら、これらのリスクを大幅に減らせます。
海外転職を考えているなら、必ず信頼できるエージェントに相談してください。
【東南アジア転職ならこの2社】
1. ベトナム・タイ・フィリピン専門:
→ ベトワーク公式サイトはこちら
2. 英語力を活かしたグローバル転職:
→ ロバート・ウォルターズ公式サイトはこちら
あなたの海外転職が成功することを心から願っています。

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